ホラー映画は若手女優の登竜門? キャスティングの仕事とは

コラム

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観る映画館」から、「体感する映画館へ」と、2015年大ヒットした4DX®システムでの映画上映。
風や水、揺れなど、映画をみながらリアルに体感できるということで、引き続き注目を集めている中、4DX®の機能をフルに使った体感型ホラー映画『ホ?クソール★ライト?ショー ~恐怖の廃校脱出!~』が1月16日から公開される。本作は、今までの完成した映像に4DX®のギミックを入れるのではなく、最初から4DX®ギミックを入れることを考え、撮影したもの。
このような新しい取り組みの映画撮影では、俳優、女優がどのような効果を与えるのか。
また、ホラー映画に若手女優がキャスティングされる理由について、『ホ?クソール★ライト?ショー ~恐怖の廃校脱出!~』のキャスティング担当、森正祐紀さんに話を伺った。

若手女優はなぜキャリアスタート時にホラー映画に出演するのか。

今回キャスティングを担当された『ボクソール★ライドショー ~恐怖の廃校~』は体感型ホラー映画ということですが、最近ですと、森川葵さんや、中条あやみさんも、ホラー映画に出演しましたね。

森正さん:
映画を見てほしいターゲットと同世代で、“画面を通して恐怖を共有できる女優”という条件を考えると、若手女優さんがキャスティングされることが多いのだと思います。演技も上手くないと見ている人が感情移入できないので、これから注目されるだろうなという若手女優が起用され、その後、やっぱりブレイクしたねということが多いですね。

今回の『ボクソール★ライドショー ~恐怖の廃校~』のキャスティングのポイントは?

森正さん:
プロデューサーの青木さんから、この作品については“SNSなどネットを中心に作品の認知を広げる”という方針を伺っていました。
ネット拡散による動員、特に若い人たちを劇場に呼ぶというのが最重要課題だったので、キャスティングは、若い世代に影響力のあるSNSフォロワー数が10万人規模くらいいるモデル系の子が良いんじゃないかと考えました。

その中で、岡本夏美ちゃんが選ばれたわけですね。

森正さん:
はい。岡本さんは、雑誌ニコラですでに10代女子には影響力がありましたし、 ちょうどニコラからセブンティーンの専属モデルになるタイミングだったので、話題性もありました。おはガールとしての活動など、場数はかなり踏んでいたと思いますし、白石監督とご一緒した実績もあったので。
SNS拡散力と演技表現要素が上手く噛み合ったという感じですね。

左から渡辺恵伶奈、岡本夏美、松本妃代

共演者のキャスティングについては?

森正さん:
意外性という部分も欲しいなと思って。これから来るぞ!というネクスト・ネクストブレイク的な子が必要だと考えました。
そんな中で注目したのが、瞬発力のある演技でCMウケしている渡辺恵伶奈さんと、ひたむきな姿勢と独特なムード&ルックスで個人的注目度No.1の松本妃代さんでした。
特に、妃代さんは今年見つけた子の中でトップクラスのネクストブレイク美少女です。たぶんこれからググっと伸びますよ。

美少女をキャスティングすることによる効果

作品やキャンペーンなど、案件によって様々だと思いますが、特に美少女をキャスティングすることがよい効果的を生むのでは?と感じる案件はありますか?

森正さん:
ベタなところですが、ブランドイメージを刷新したいときですかね。
今年、新生・大塚家具が平祐奈さんを起用したのは相当印象的でしたね。
あとは新規サービスのときなどに、すでにタレントパワーがある人を使わずに サービスと同じく“新人”を起用して鮮烈なイメージを残すとか。
最近このタイプで人気が出たのは桜井日奈子さんでしょうね。 LINE MUSICという新しいサービスに相応しいキレのあるキャスティングでした。

三井のリハウスガールや、JR Skiのように毎年恒例化するキャンペーンもありますね。90年代~00年代前半のポカリスエットのCMとかもそうでした。
「今年は誰になるんだろう?」と、ある種のフェス感が生まれるので注目度が高まりますよね。

キャスティングという仕事とは?

キャスティングとは、どんなお仕事ですか?

森正さん:
キャスティングとは、“映像やイベントなどの出演者を各芸能プロダクションから集め、撮影等の現場に派遣する仕事”です。簡単に言うと、不動産屋さんで物件紹介してもらうのと同じ感じです。
映像制作会社さんやプロデューサーの方に伺った、演出コンテやキャストイメージをもとに、ギャランティなど出演条件をすり合わせながら、企画に合う役者さんやモデルさんを各芸能事務所から集めていく…といった感じの仕事です。オーディションや撮影の現場では 、マネージャー代わりという感じで、キャストさんのケアや進行状況に合わせた指示などを行う場合もありますよ。

キャスティングという仕事で、一番大切なことは何ですか?

森正さん:
キャスティングの仕事で一番大事なのは、“粘り強さ”だと思います。
厳しい条件を提示され、「どこにもそんな人いないんじゃないか」という不安との戦いながらも、「どこかに必ずイメージに合う人がいるはずだ」と信じて、諦めずに前向きに取り組む姿勢が必要なのだと思います。

これからのキャスティングについてどう思いますか?

森正さん:
自分でいろんな人を見つけて提案していくアグレッシブな姿勢がより重要になってくると思います。 イメージとしては、“キャスティングのキュレーション”という感じでしょうか。
コミュニケーションの多様化に合わせていろいろな施策が打たれていますが、 何かそういう多種多様な企みを刺激していくような存在が必要なんじゃないかと常々思ってます。

 森正祐紀

キャスティング・プランナー。
1987年群馬県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。 大学卒業後、大手独立系広告キャスティングやタレント検索サイト企業などに在籍。 幅広いタイプの芸能プロダクション及びキャストの知見を得る。 持ち前のフットワークと情報のキャッチアップ力を活かした、 スピード感と意外性のあるキャスティングを得意とする。

この記事で紹介している作品

ボクソール・ライドショー 恐怖の廃校脱出!

2016年1月16日、ユナイテッド・シネマ豊洲他全国順次ロードショー!
(C)2016vauxhallrideshow

記事制作 : CinemaGene(外部サイト)