『信長協奏曲(のぶながコンツェルト)』小栗旬&柴咲コウ インタビュー

インタビュー

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織田信長は男の頂点

『信長協奏曲(のぶながコンツェルト)』小栗旬&柴咲コウ

フジテレビ開局55周年記念プロジェクト企画として実写化されたドラマの劇場版『信長協奏曲(のぶながコンツェルト)』で、戦国時代にタイムスリップした高校生サブローと織田信長の2役を演じた小栗旬、信長の妻・帰蝶を演じた柴咲コウが、ユニークな設定を持つ本作への思いを語った。

映画『信長協奏曲(のぶながコンツェルト)』は1月23日より全国公開

テレビから映画への長い旅


Q:“月9”の連続ドラマから続く物語のゴールとしての映画版をご覧になった感想は?

小栗旬(以下、小栗):まず、ホッとしました。楽しんで観てもらえる作品になって良かったな、と。長い旅でしたね。同じ役を半年も演じ続けるというのは、大河ドラマでもない限り、なかなかないことですから。

柴咲コウ(以下、柴咲):わたしも正直ホッとしました(笑)。ドラマのときはスケジュール的に厳しくて時間がないまま進行していた感覚もありましたし、映画の内容がどういうものになるかもわからなかったです。ただ、完成した作品を観たときに、自分たちがやるべきことはきちんとできたと思いました。

Q:全てを演じ終えて、改めて『信長協奏曲』の魅力について教えて下さい。

小栗:荒唐無稽さですね。おそらく後にも先にもこういうかたちでの織田信長の物語の解釈はもうないんじゃないかと。例えばこの映画では意外な人物が「敵は本能寺にあり!」と言う。そういう展開も後にも先にもないだろうと思います。

柴咲:わたしはわかりやすさですね。一概に年齢だけでは言えないですけれど、例えば子供や若い人たち、歴史がそんなに好きじゃないという人たちにも楽しんでもらえる作品だと思います。この作品をきっかけにして、過去というものがただ過ぎて終わったものではなくて、そこから学べることがあるということにつながっていけたらうれしいですね。

『信長協奏曲(のぶながコンツェルト)』小栗旬

現代高校生と戦国女性の出会い

Q:現代の高校生であるサブローと本物の織田信長の2役を演じるのは大変ではなかったですか?

小栗:大変でした。本物の信長を演じているときはいろんなことを考えなきゃいけないし。サブローやって信長やってサブローやってというときもあったから。そんなに器用にできるわけないだろ! と思いながらやっていましたけど(笑)。映画では、サブローの日と信長の日と分けてもらえたので良かったです。そのぶん集中もできました。サブローに関しては自由にやっていましたけど(笑)。

Q:そんなサブローを相手に、戦国の世を生きる帰蝶を演じるのも難しかったと思いますが。

柴咲:最初は難しかったですね。特にドラマの序盤は、古典的な部分とちょっと現代的にアレンジをした部分とがどれくらいのバランスなんだろう、どうミックスさせればいいんだろうというのはずっとありました。セリフも含めて、アドリブができるサブローがうらやましかった(笑)。

小栗:(笑)。ただひとつだけサブローに関して難しかったのは、彼のことを信じることでしたね。とてつもない理想論を掲げている人ですから。僕自身はそういうことを疑うタイプ。きれい事ばかり言って、とかね(笑)。だけど、サブローを演じるからには信じなければいけない。ずっと戦国で生きていく中で、このスローガンを掲げていく彼のことを信じるというのはなかなか大変でした。

Q:帰蝶はそんなサブローの影響を受け、現代の女性に通じる存在としても映りました。

柴咲:わたしたちの時代においても、いまだに日本での女性の在り方って過渡期だと思うんです。男女平等と言えど、パワハラやセクハラといった問題はまだまだあります。だからこそ、帰蝶のように耐えるとか窺うとか、自分が表立たずに知恵を出して切り抜けていくことも必要。そういう賢さも含めて、学べることはたくさんあると思いました。

『信長協奏曲(のぶながコンツェルト)』柴咲コウ

いろんな解釈ができる信長の魅力

Q:本作の最大の魅力のひとつは、ユニークな設定の織田信長像が描かれているところでもありますね。

小栗:信長の魅力はミステリアスなところにあると思うんですよ。本能寺で死体が見つかっていないとか、そういうこともひっくるめて。この人がもし生きていたらどうなっていたんだろうなって考えてしまうんですよ。もしかしたら日本という国が多国籍国家になっていたのかもしれないとか、日本人がみんなオランダ語だけしゃべれるようになっていたかもしれないとか(笑)。彼が生き残って国を治めていたら、確実に違う歴史が日本にはあったと思う。そう思えるのって信長ぐらいじゃないかな。だからこういう物語のように、独自の信長像が描ける。そこが最大の魅力ですね。

柴咲:私は男性じゃないのでわからないところも多いですけど、男の人の頂点という感じはやっぱりしますね。美しいものを愛でるというか審美眼を持っている上に、強さも兼ね備え、指導力もあり、勢いもありって、男の魅力を全部持っていたんじゃないかなって。

小栗:女性という立場から魅力を感じる?

柴咲:感じます。というよりも、私はどっちかというとそういう人になりたいです(笑)。

取材・文: 永野寿彦 写真:金井尭子

記事制作 : シネマトゥデイ(外部サイト)