実話だなんて信じられない…!映画になった猟奇的事件

コラム

  • twitter
  • facebook
  • はてなブログ
  • google+
  • LINEで送る

怖いけど見たい… 映画になった猟奇的事件

映画にときどき登場する「これは実話を元にした作品である」の字幕。「これ実話だったんだよな……」と思いながら鑑賞すると、作品がさらに味わい深く感じられることも。実際に起きた猟奇的事件と、その事件を元に作られた映画をあわせてご紹介します。

※以下に、連続殺人事件などについての記述があります。苦手な方はご注意をお願いします。

■ゲイリー・ハイドニック事件……『コレクター』(2013年/アメリカ)

1980年代にアメリカで起こったゲイリー・ハイドニック事件。ゲイリーは、自宅の地下室に6人の女性を監禁し、彼女らに自分の子供を産ませて大家族を作ろうとした連続殺人犯です。監禁された女性のうち2人がのちに殺害されています。

この事件を元に作られたのが映画『コレクター』。主演のジョン・キューザックは刑事で、娼婦が連続して失踪する事件を何年もの間、追っています。ある日彼の娘が失踪し、その居所を探していくのですが……。実話と違う、ストーリーに脚色が加えられた部分がサイコサスペンス映画としての面白さや緊張感を押し上げていて、見ごたえのある作品に仕上がっています。

「主役の奥さんの存在が映画に奥深さを与えていて、考えさせられる部分もあった」(40歳女性)という声もあり、単なるサイコサスペンスで終わらせない、ひとクセある映画です。

■ゴードン・ノースコット事件……『チェンジリング』(2009年/アメリカ)

1920年代にアメリカで起きた事件です。犯人は少年らを次々と誘拐し、養鶏場に監禁、のちに殺害・遺棄しました。その犠牲者は20人にのぼるといわれています。

この事件の被害者家族の話を元に作られたのが『チェンジリング』。主役のシングル・マザーを演じるのはアンジェリーナ・ジョリーで、彼女の息子が失踪したところから物語は始まります。後日息子が発見されたという知らせを受けて会ってみると、息子ではないまったく別の男の子が「ママ!」と言いながら駆け寄ってきてました。「息子じゃない」と訴える彼女の申し出を警察は取り合わず……。

「ミステリーでもあり、社会問題を扱ってもいて、母親の強さと愛も描いている。たくさんテーマがあるのにまとまっていて、面白いエンターテイメントとして観られた」(29歳男性)。

なお監督はクリント・イーストウッド。142分の大作ですが、作品に惹き込まれているうちに一気に見終わってしまうはずです。

■アイリーン・ウォーノス事件……『モンスター』(2004年/アメリカ・ドイツ)

アイリーン・ウォーノスはアメリカの女性犯罪者で、暴行や窃盗などの容疑で幾度も逮捕されながら、娼婦として生計を立てていました。やがて7人の男性を殺害し、金品を強奪します。

この女性の生涯を描いたのが『モンスター』で、アイリーン役を演じたのはシャーリーズ・セロン。体重を13キロ増やして眉毛を抜くなど、徹底した役作りで熱演し、アカデミー主演女優賞をはじめとする数々の賞を受賞しました。

映画『モンスター』は、娼婦のアイリーンが同性愛者の少女・セルビーと出会うところから始まります。2人は恋に落ち、アイリーンはセルビーといることで生きることの幸せを感じるように。ある日アイリーンはセルビーと過ごすための金を稼ごうと客を取りますが、その客から暴力を振るわれ……。

「実在の連続殺人犯が題材だから猟奇的な物語かと思いきや、胸にズシッと来る重さとせつなさがあった」(25歳女性)

映画史上に残る傑作との声も名高いこの作品。まだ観たことのない方はぜひチェックを。

■華城連続殺人事件……『殺人の追憶』(2004年/韓国)

1986年から5年間に渡って、韓国の華城郡で女性10人が殺害された事件です。超大々的な捜査が行われましたが未解決に終わり、2006年に時効を迎えました。

『殺人の追憶』はこの事件を元に作られた映画で、韓国で大ヒットを記録しています。2人の刑事がときに対立し、ときに協力しあいながら犯人を発見するべく奔走するのですが……。

「刑事ドラマとしても面白いけど、韓国社会の負の側面が描写されている部分もものすごく迫力がある」(35歳男性)

監督は韓国映画界を代表するポン・ジュノ。彼ならではの強烈なメッセージを、この作品を観た人なら感じ取ることができるはずです。

■八仙飯店一家殺害事件……『八仙飯店之人肉饅頭』(1993年/香港)

1985年にマカオで、容疑者の男が中華料理店の一家と関係者・計10人を殺害した事件です。一家殺害後、男がその中華料理屋の新しい店主となって店を経営していたことや、遺体が断片的にしか発見できなかったことから、「料理に遺体の肉を混ぜていたのでは」という噂を呼びました。

『八仙飯店之人肉饅頭』はこの事件を題材にした、かなりスプラッターでグロ描写満載の映画。ストーリーは主に事件発覚前と逮捕・投獄後を描いています。

「興味本位で観たのが間違いだった。ものすごく気分が悪くなった」(21歳男性)

犯人役を主演したアンソニー・ウォンは、その狂気を感じさせる好演が高く評価され、香港アカデミー主演男優賞を受賞しました。勇気のある方も覚悟を持ってご鑑賞ください。

■埼玉愛犬家連続殺人事件……『冷たい熱帯魚』(2010年/日本)

1993年に日本で起きた殺人事件です。埼玉県でペットショップを経営していた元夫婦の男女が、客を含む4人を毒殺。遺棄の方法から「遺体なき殺人」とも呼ばれたこの事件、犯人の男は「今まで30人以上は殺している(明るみに出ていない事件が多い)」と語ったのだとか。

『冷たい熱帯魚』はこの事件をモチーフにした園子温監督作品。主人公(吹越満)はおとなしい性格の熱帯魚店主で、知り合った男から儲け話を持ちかけられます。段々と男は本性を見せ始め……。

「ずっしりこたえた。人間って怖いと痛感させられた」(33歳女性)

国内で数々の映画賞を獲得したこの作品は、過激な描写もあるためR18+に指定されています。人間の本質を生々しく描き出した問題作です。

実話を元に製作された6作品をご紹介しました。興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね。

(藤井弘美+プレスラボ)

記事制作 : dmenu映画