悪いヤツほど魅力的!?主人公が悪人な映画

コラム

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そんなのアリ!? 主人公が悪人な映画

映画の主人公といえば、基本的に善人で、魅力的なカリスマや特別な力を備えていたり、どこか共感してしまうさえない部分を持っていることが多いものです。しかし中には、主人公が悪人な映画もあって、それが面白いのもまた事実。そこで「主人公が悪人な映画」をまとめてみました。

■『アウトレイジ』(2010年/日本)

北野武監督作品で、キャッチコピーは「全員悪人」。このコピーの通り、登場する人物には悪人しかいません。暴力団の抗争を描いた作品なのですが、登場人物たちが取る過激な暴力や、スクリーンに満ちる俳優陣の迫力には片時も目が離せない……!

この映画のすごいところは、これまで悪役として有名だった人を採用せず、どちらかというと“いい人そう”な俳優陣を採用した配役。たとえば優しい笑顔が印象的な小日向文世さんは卑怯で姑息な刑事を、甘いマスクが人気の椎名結平さんは“切れ味鋭い組長の右腕”の役を、それぞれ見事に演じきっています。

とにかく俳優陣の放つ魅力がものすごいので、「映画は俳優の魅力だ!」と考えている人にはぜひオススメしたい映画です。

■『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2014年/アメリカ)

マーティン・スコセッシ監督、レオナルド・ディカプリオ主演の作品です。

物語は実在する人物のエピソードを元に作られたトゥルー・ストーリー。主人公は株の仲買人で、才能を発揮して大儲けします。使い切れないほどの大金を稼ぐ主人公の生活は女性やドラッグに溺れることで退廃していき……。

実話とは思えないほどの破天荒なエピソードが満載で、ディカプリオが“才能に溢れているけど、どうしようもない男の生き様”をこれでもかというほど好演しています。

ジャンルとしては「コメディ」に分類されることもあるようですが、人間の面白さや奥深さを考えさせられる作品でもあります。

■『タクシードライバー』(1976年/アメリカ)

映画史に残る名作。主演はロバート・デ・ニーロです。

主人公はニューヨークのタクシー運転手。友人や恋人はおらず、同僚から陰口を叩かれ、不眠症に悩まされながら孤独な日々を送っています。車から目にする街のただれた様子にも反感を抱き、しかしそんな彼の葛藤に出口はありません。そして彼はあるきっかけに大統領候補の暗殺を企てるのですが……。

追い詰められ不満を募らせていく主人公に、ハラハラしながらも感情移入してしまいます。 ちなみに主人公が鏡に向かって喋りかけるシーンのセリフ、「You talkin' to me?」(俺に言ってるのか?)は「映画の名ゼリフ100選」の10位にランクインするほど、本国(アメリカ)では有名だそうです。

■『ペイ・バック』(1999年/アメリカ)

メル・ギブソン主演のアクション・クライムサスペンスです。

主人公は泥棒で、あるときチャイニーズ・マフィアから14万ドルを強奪します。しかし分け前を取る段になって、仕事を一緒に行った相棒と妻に裏切られ、撃たれて重傷を負ってしまい……。復讐に燃える主人公が、過激な方法で次々に恨みある人たちに仕返ししていきます。

特徴的なのは、主人公がヒーローっぽくなく、かっこいい悪党でもなく、“小悪党”感が非常に強い点。ヒーロー映画などを観たときの「主人公がかっこいい~!」という感じはまったくなく、「主人公がいい味出してる……」と思わされるのではないでしょうか。メル・ギブソンのファンには、この作品を推す人も多いようです。

■『ナイトクローラー』(2015年/アメリカ)

主人公が成功をつかんでいくサクセスストーリー……と説明することもできるのですが、その成功をつかんでいく方法が真っ当ではないのがこの映画の大きな特徴。

主人公はケチな盗みなどをして暮らしていましたが、ひょんなことから報道スクープ専門のパパラッチとして働き始めます。映像を買い取ってくれるTV局を喜ばせるためには、より過激な映像が好ましく、主人公は事件現場に手を加えたり、事故を意図的に起こしたり……。

主演のジェイク・ジレンホールは普通にしていたらものすごいイケメンなのですが、この映画の役ではひたすら病んでいる人にしか見えません。批評家や映画ファンの評価は極めて高く、その面白さはぜひ観て体感してほしいと思います。

悪人な主人公に感情移入してしまっている自分を発見して、少し驚かされることもあるのではないでしょうか。そんな映画体験をしてみたい方は、ぜひチェックしてみてください!

(藤井弘美+プレスラボ)

この記事で紹介している作品

アウトレイジ
タクシードライバー
ナイトクローラー

記事制作 : dmenu映画