名作から駄作まで? 日本産ゲームが元ネタの海外映画特集!

コラム

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名作から駄作まで? 日本産ゲームが元ネタの海外映画特集!

元・ビートルズのポール・マッカートニーが1990年に来日した際、自ら食事に誘い、サインまで求めた日本人がいます。坂本龍一?小澤征爾?まさか、オノ・ヨーコ?どれも違います。答えは、宮本茂。ご存じない方がほとんどでしょう。彼は、任天堂のゲームクリエイター。当時、「スーパーマリオシリーズ」の制作を手掛けたことにより、『TIME』誌で「ゲーム界のスピルバーグ」と評されるほどの名声を誇っていました。そんな彼をポールの息子が知っていたため、一筆お願いする運びになったようです。
このエピソードを引き合いに出すまでもなく、日本のゲームコンテンツが世界から評価されているのは、周知の事実。クオリティの高さは海外のユーザーだけではなく、映画関係者からも着目され、さまざまな実写作品となり、劇場公開されてきました。ここでは、そんな海外で映画化されたメイドインジャパンのゲーム作品を紹介していきます!

■『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』-1993年公開

上記で説明したとおり、マリオの知名度は世界的なものです。ファミコン黎明期の1985年に発売された『スーパーマリオブラザーズ』は空前絶後の大ヒット。その後の家庭用ゲーム機ブームの火付け役となり、さらには「ゲームはゲーセンではなく家でやるもの」というイメージを世の中に定着された、コンシューマーゲーム史上、最大の功労作品として知られています。その栄誉は現在においても色あせることなく、2007年には米国大手メディアであるIGNから発表された「史上最も影響力があったゲーム100選」において、テトリスを振り切り、栄えある第1位に輝いています。
このように、日本が誇るポップアイコンの一つとして、栄光の歴史を歩んでいるマリオ。しかし、その中で唯一とも呼べる“黒歴史”となったのが、この実写映画『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』です。
日本公開時のキャッチコピーは「マリオが、ハリウッドを本気にさせちゃった」。しかし、本気にさせたのはハリウッドではなく、批評家連中でした。いや、批評家だけではありません。一般の観客、しまいには出演俳優からも大バッシングを喰らいました。主演のボブ・ホスキンスはこの映画のことを、「生涯最悪の作品」「ギャラを投げ返したいぐらい」と後に語ったほどです。
配管工を営むマリオ&ルイージ兄弟がクッパに連れ去られた女性を救出する、という話の大筋はゲームと一緒。しかし、その中途半端でチープなビジュアルと、大人向けにするか子供向けにするかを巡り、監督と制作会社が揉めながら撮影したという方向性の定まらなさがあいまって、結果、駄作となってしまいました。

■『ストリートファイター』(Street Fighter)-1994年公開

1991年にアーケードゲームとして登場し、驚異的な人気を誇った「ストリートファイターII」こと通称「ストツー」。そのハリウッド実写版として満を持して登場したのが、1994年公開の『ストリートファイター』(Street Fighter)です。
主役はリュウとケン…ではなく、ゲームの中ではサブキャラ的立ち居地の、必殺技「ソニックブーム」と扇形の金髪がトレードマークのガイル。本作では、正義のアメリカ軍人・ガイル大佐として活躍します。演じるのは、二代目引田天功の恋人なのでは?と度々、日本のワイドショーでも取り上げられた名優ジャン=クロード・ヴァン・ダム。独裁者の魔手によって拉致され人質を、バンダム演じるガイルが仲間と共に救い出そうとする、単純明快なアクション活劇となっています。 この作品、お馴染みのキャラが劇中で大暴れするという分かりやすい展開で、スカッとするにはおススメの一本なのですが、少々分かりにくい点が一つ。それは、風貌と名前の不一致です。明らかに、ゲームのラスボスであるベガの格好をしている独裁者が「バイソン」と呼ばれていたり、ゲームの中でのバイソンが「バルログ」で、バルログがベガで…と、少しでもゲームをやったことがある方なら多少混乱するでしょう。なんでも、「ベガ」という名前が欧米では非常に女性的な印象が強いこと、マイク・バイソン(ゲームにおいてはプロボクサーの設定)が、実在のボクサー「マイク・タイソン」の肖像権に触れる恐れがあったことが、名前がずれ込んだ理由だそうです。それにしても分かりづらいですよね。

■『バイオハザード』 (Resident Evil) -2002年公開

1996年にカプコンから第一作目が発売されて以降、根強い人気を誇るテレビゲームシリーズ『バイオハザード』。その映画化が初めてされたのは、2002年のことでした。主演を務めたのは、『フィフス・エレメント』『ジャンヌ・ダルク』への出演で、当時、気鋭の人気女優の一人だったミラ・ジョヴォヴィッチ。また、劇中の音楽をオルタナティヴ・メタルのジャンルでカルト的人気を誇る、米シンガー、マリリン・マンソンが務めるという豪華な陣容で、話題となりました。
ゲーム自体がアメリカなどの海外が舞台。さらにはプレイ中に発せられる言語は英語であり、日本語字幕が画面に表示されるという、そもそもが洋画を意識した仕様になっていたため、おそらく、先に上げた二作品よりも設定や人物像を練りこまなくても、すんなりと実写化できたことは想像にかたくありません。ゲームさながらの臨場感溢れるサバイバルアクションがウケて、世界興行収入168億円と、まずまずのヒットを記録しました。その後、続編として『バイオハザードII アポカリプス』』、『バイオハザードIII』、『バイオハザードIV アフターライフ』、『バイオハザードV リトリビューション』が順を追って公開。計5作品が制作される人気映画シリーズとなったのです。

いかがでしたか?日本発のゲーム、特にプレイ経験のあるものが実写化されると、思い入れもあるため、「駄作だったら嫌だな…」と不安がよぎりつつも、基本的には嬉しい気持ちになりますよね。最近では、米国のフォーチュン誌にて「20世紀最高のシナリオ」と評されたコナミのアクションゲーム「メタルギア」の実写映画化プロジェクトがアメリカで始動しており、これも話題となっています。果たして、どんな映画となるのか?そしてこの「メタルギア」以外に、どんな日本産ゲームがこれから海を渡って実写となって還って来るのか? 今後も期待していきましょう。

●文 ロックスター小島

この記事で紹介している作品

スーパーマリオ 魔界帝国の女神
ストリートファイター
バイオハザード

記事制作 : dmenu映画