王子様度は出し切ってゼロ

『黒崎くんの言いなりになんてならない』千葉雄大

「黒悪魔」こと 黒崎晴人(中島健人:Sexy Zone)、「白王子」の異名を持つ黒崎の親友・白河タクミ(千葉雄大)、そしてヒロインの女子高生・赤羽由宇(小松菜奈)の恋や友情を描く「エロキュン」少女漫画がついに実写映画化! 千葉が撮影秘話を明かした。

映画『黒崎くんの言いなりになんてならない』は2月27日より全国公開

少女漫画はワアアアッ! と叫びたくなる

Q :学園のスターである白王子・タクミを演じるにあたって、千葉さんが思い描いた王子様像とは?

王子様だから、日本男児的な人ではないですよね。ちゃんと女性を褒めることができる、日本にはあまりいないジェントルマンタイプ。今回のタクミの場合は、ふっと笑う表情やしぐさにも余裕があって、武家よりは公家って感じなんです(笑)。黒崎くんが強いキャラクターなので、その対比という意味でもタクミは、「やわらかく居る」ことを意識しました。

Q :ちなみに、千葉さん自身の王子様度は何パーセントくらいだと思います?

僕の王子様度は……ゼロですね。この映画で出し尽くしました。今は枯葉のような感じです(苦笑)。

Q :原作漫画はどのくらい意識しましたか?

原作と台本は同じではないので、そこまで漫画を参考にすることはなかったんですけど、こんなときはどんな顔をするのかな? とか、迷った際の助けにはなりました。今回の作品は刺激的な内容の少女漫画が原作で、読んでいると「ワアアアッ!」て叫びたくなるというか(笑)、現実から離れて楽しく夢を見ているような感覚になるんです。ある意味、現実逃避的なところがあると思います。でも、そういう時間って必要じゃないですか。生きていると辛いこともあるから、漫画くらい夢を見させてくれよって。この映画を作っているときも、そういう気持ちがありました。観てくださる方にも、漫画的な世界観で夢心地になってもらえたらうれしいです。

『黒崎くんの言いなりになんてならない』千葉雄大

中島健人とキャラになりきりお遊び

Q:共演した中島健人さんや小松菜奈さんとは、プライベートでも親しくなったそうですね?

最初はあんまり話さなかったんですよね。でも、一緒にいるうちにどんどん仲良くなっていきました。撮影中にハロウィーンを迎えたんですけど、三人で「なんかやろうよ」って言っていたのに、僕と菜奈ちゃんは忘れてしまったんです。そしたら当日、現場にスパイダーマンが現れて、誰かと思ったら健人くんだったんですよ。そのコスプレのままみんなにお菓子を配ってくれて、さすが座長! って感じでした。

Q:中島さんらしいエピソードですね(笑)。

健人くんとはボディタッチが多かった気がします。なんかカワイイんです。話しやすくて。この間、健人くんが出演した舞台の会場にお花を贈らせてもらったら、本人から電話があったんです。開口一番、「いやー、ありがとうございます。がんばれます」って言われて、本当にカワイイと思いました。

Q:本作の撮影中はどんな話題で盛り上がったんですか?

自分が演じたキャラになりきって会話をしたりしていました。取材で「好きなタイプは?」って質問されたとき、タクミならなんて言うか? とか。例えば、女の子に「寒い……」って言われたら、「僕がキミのヒートテックになってあげるよ」って言うとか、いろいろ探って菜奈ちゃんに採点してもらいました。ちなみに、今の「ヒートテック」は菜奈ちゃんに刺さらなかったようで、ダメでした(笑)。

『黒崎くんの言いなりになんてならない』千葉雄大

やってみたいのは言葉責めとアゴクイ

Q:クランクアップで感極まって泣いてしまったと伺いました。

そうなんです。健人くんと菜奈ちゃんの演技が素晴らしくて、負けないようにしなきゃという気持ちが強かったです。二人のほうが役を掴むのが早かったので、追いつかなければいけないと、張りつめていた部分があったんですよね。クランクアップでは肩の力が抜けて、涙してしまいました。どんな作品でも全力を出すようにしていますが、この映画は特に出し切れた気がしています。

Q:タクミの役を掴んだ瞬間があったのでしょうか?

タクミは女の子たちから崇められているけど、それは求められているからそうしているのであって、100パーセントいい人なわけではないと思ったんです。理性的ではなく、誰にも見せない人間っぽい一面を出していけばいいと気づきました。

Q:自分の中のSっ気や悪魔っ気を出してみた、ということですか?

それはありますね。そこを出せるようになってから、タクミを演じるのが楽になってきました。僕自身も、笑いながら厳しいことを言ったりしますし。

Q:恋愛面に関して言うと、SとMどっちが強いと思います?

Mです……ってことにしておきます(笑)。Sの部分は誰にでも見せるわけではないですからね。実は僕、どっちもあります。

Q:では、本作に登場する黒崎のドS描写の中で、個人的にやってみたいと思った責め方はありますか?

黒崎くんくらい振り切って、思わせぶりな態度を取りつつ「ナニ期待してんの?」とか、言葉責めをしてみたいです。アゴクイとか壁ドンとか、ベタな恋愛表現もやってみたい願望はあります。ただ、僕の場合はキャラ的にギャグっぽくなってしまうので、いかに真面目にやるかが課題ですね。

取材・文:斉藤由紀子 写真: 奥山智明