日本のアニメ・特撮への愛が詰まった話題作の続編『パシフィック・リム:アップライジング』を手掛けたスティーヴン・S・デナイト監督が、ハリウッドにおいて日本のポップカルチャーにリスペクトをささげた大作が続けて公開される状況について、自らの少年時代を振り返りながら語った。

 『パシフィック・リム』は、未知の巨大生物KAIJUと巨大ロボットのバトルを描いたアクション大作。KAIJUや巨大ロボ「イェーガー」のアクションには、日本の特撮作品などの影響が色濃く反映されており、続編を手掛けるデナイト監督も、前作を手掛けたギレルモ・デル・トロ監督と同じく、日本のアニメ・特撮を愛するクリエイターの一人だ。「子供のとき、ゴジラ、ラドン、ガメラの映画を観て育ったんだ。ウルトラマンは今でもお気に入りの番組だよ。ベスト怪獣はキングギドラだ」。

 「僕が続編をやるうえで最初に決めたのは、クライマックスになる第三幕の舞台を東京にすることだった。子供の時に観ていたどの作品にも、巨大モンスターが東京に出現するシーンがあったし、それが大好きだったからさ」。

 くしくも、日本では同時期公開となるスティーヴン・スピルバーグ監督作『レディ・プレイヤー1』にも、「ガンダム」「ストリートファイター」など日本のポップカルチャーが多数登場。オタク文化がハリウッド大作で重要な位置を占める状況についてデナイト監督は、インターネットの普及と共に、幼少期に日本文化に触れた世代の成長をあげた。デナイト監督もデル・トロも、そして『レディ・プレイヤー1』の原作者アーネスト・クラインも、1980年代に青春時代をすごした世代だ。「さっきも言ったけど、僕は素晴らしい日本の映画やテレビ番組を観て育った。そしていつも、それらと同じように、クールでエキサイティングなものを作ることを夢見ていたのさ」。

 そのうえで、デナイト監督は「アメリカで怪獣といえば、一般的には『ゴジラ』映画だけが知られている。僕の希望は、この作品を通じて、西洋の観客たちが日本の素晴らしい怪獣たちの存在を、遡って探すようになることさ」と笑顔。さらに、「新たな世代がその文化に触れることを期待している。そして、(彼らが)スピルバーグやギレルモ、僕がやっていることをやり続けるんだ」と展望を明かすと「僕の作品が、どこか小さな町で暮らす子供に夢を与えることを期待しているよ。僕もニュージャージー州のとてもとても小さな町で育った。映画館に行くため、30分かけて自転車を漕ぎながら、こういった作品を作り出すことをずっと夢見ていたんだからね」と語った。(編集部・入倉功一)

映画『パシフィック・リム:アップライジング』は全国公開中