昨年の第39回ぴあフィルムフェスティバルで「PFFアワード2017」観客賞を受賞した山中瑶子監督の『あみこ』が、9月1日より東京・ポレポレ東中野にてレイトショー公開されることが決定した。

 女子高生あみこは、ある日、違うクラスでサッカー部の超ニヒリスト、人気者のアオミくんと魂の会話を交わしたことをきっかけに、愛だの恋だのつまらない概念を超越した完全運命共同体となるはずだった。が、それ以来アオミくんと会話どころか視線を合わせることもなく、ただ月日だけが流れる。魂の会話から1年が経った頃、アオミくんが家出をしたといううわさが教室を駆け巡るが……。

 女子高生あみこの自虐満載な脳内恋愛一人バトルが観客の共感を呼んだ本作は、山中監督が大学をドロップアウトした後の19歳から20歳にかけて撮りあげた処女作。スタッフ、キャストはSNSで募集して、制作したという本作は、今年の第68回ベルリン国際映画祭で史上最年少での招待作品となり、フォーラム部門ディレクターのクリストフ・テルヘヒテ氏に「ルイ・マルの『地下鉄のザジ』を彷彿とさせ、想像力と遊び心に関して言えば、ヤマナカヨウコ、あんたが一番!」と言わしめた。その後、香港、韓国、カナダなど世界各地の映画祭に招待され、どの映画祭でも熱狂的な支持を得た。

 また北米最大の日本映画祭「ジャパン・カッツ!」では、客席で偶然観ていた音楽家の坂本龍一も「久しぶりに爽やかな日本映画を観た気がする。何というか映画の後味が爽やか。そして若い。そう、60年代初頭に登場したヌーベルバーグの映画のような軽さと滑稽さ、痛さとテンポが感じられる。今後の作品が楽しみだなあ」とコメントを寄せている。(森田真帆)